第224号【今からでも間に合う!長崎ランタンフェスティバル】
今月9日からはじまって、今も好評開催中の「長崎ランタンフェスティバル」。あなたはもう、体験されましたか?長崎の街は幻想的なランタンの明かりに彩られ、連日大勢の市民や観光客が繰り出しています。 このお祭りの主役はやはり「ランタン」。その明かりに誘われて歩けば、悠久の中国絵巻の世界へ迷いこんだようです。ちなみに、街に飾り付けられたランタンの数は1万2千個もあるとか。飾り付けは、たいへんな作業に違いないと思っていましたが、この祭りがはじまる二週間くらい前、偶然、その現場を見かけました。人通りが少なくなった夜の通りで、ひとつひとつコツコツと飾られていくランタン。それを見てからは、ランタンの明かりがさらにあたたかく感じられるようになりました。 街に数カ所設けられた祭りの会場の中で、龍踊り、中国獅子舞、中国雑技、胡弓演奏などをたっぷり楽しめるのが、中華街にほど近い「湊公園会場」と、長崎市最大のショッピングストリート「浜んまち」に近い「中央公園会場」です。この2つの会場へは、逆さまに書かれた「福」の字のランタンを目印に移動してください。 中国では旧正月に「福」という字を逆さに飾る風習があります。でも、なぜ、逆さまに?それは、『倒福』(「福が逆さ」を意味する)の「倒」の字の発音が、『到福』(「福が到(来)る」を意味する)の「到」の字と同じ「ダオ」と発音することから、福が来るようにとの縁起を担いでいるのだそうです。このほか、「春」という字を逆さにした紙も見かけました。これも「春が来る」の意味の縁起文字なのでしょう。 メイン会場となる、湊公園会場」に行くと、高さ約8メートルの干支のオブジェ「金鶏報暁」(きんけいほうぎょ)で記念撮影をしている人が大勢いました。会場にずらりと並んだ出店では、あたたかな点心をはじめ、月餅(げっぺい)、よりより、金銭餅(きんせんぴん)などの中国のお菓子を買い求める人がいっぱいです。 ランタンフェスティバルのお土産におすすめなのが、ランタンオリジナルグッズです。ミニサイズのランタンや逆さ「福」の文字、チャイナらしいユニークなキャラクターのキーホルダーやストラップなどが期間限定で会場の出店などで販売されています。 中国の多彩な催しで賑わうランタンフェスティバルですが、実は賑やかなだけのお祭りではありません。唐人屋敷会場会場では、赤いロウソクに健康や良縁の願いを託すお堂巡りが、長崎と中国の歴史を醸す静かな佇まいの中で行われています。また、唐寺として知られる祟福寺や興福寺は夕方5時以降は入場無料で、ここでもしっとりとした中国の風情を楽しむことができます(閉門は夜9時)。 出会うだけで、なぜかラッキーな気分になるランタンの花電車も、期間中毎日、夕刻から市内を走っています。「長崎ランタンフェスティバル」の最終日は今月23日で、まだ一週間あります。あなたもお出かけになってみませんか?
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