第218号【長崎温泉・やすらぎ伊王島】
明けましておめでとうございます。背筋が伸びてフレッシュな気分になるお正月。おせちやお雑煮を食べてのんびり過ごされましたか?寒さはこれからが本番です。風邪をひかないようお気をつけください。
寒さが増すと、恋しくなるのが温泉です。今回は、長崎の観光がてら、また長崎市やその近郊にお住まいの方々が気軽に、しかもお手頃な料金で利用できる公共の宿「長崎温泉・やすらぎ伊王島」をご紹介します。「やすらぎ伊王島」の所在地である伊王島町は、長崎港の沖合いに浮かぶ小さな島で、長崎港の大波止ターミナルから高速船コバルトクイーンでわずか19分のところにあります。
船上からのぞむ長崎市街地の景観を愉しみ、建設中の女神大橋を下をくぐり抜けて長崎港の外に出ると間もなく、伊王島までの小さな船旅は終わります。海を渡るこのひとときは日常のわずらわしさから気分を切り離すのにちょうどいい時間。伊王島の桟橋に降り立つと、頭の中は温泉のことだけしかありません。目の前には美しい海が広がり、背後は小さな山の緑に包まれて、静かでのんびりとした雰囲気が漂っています。
伊王島港から徒歩約3分(送迎バスあり)のところにある「やすらぎ伊王島」は、ホテル&コテージの宿泊施設を備えた温泉処。もちろん日帰り入浴もOKです。施設の近くに源泉があるここの温泉は、地下1,180mの赤崎層(香焼層)から沸き出す天然の湯で、汲み上げ温度は約45度、湯量は毎分700リットルでたいへん豊富です。
だから、浴槽の湯はすべて加温も加水もしない天然のまま。循環もさせていない、贅沢なかけ流しのお湯なのです。毎日の清掃も行き届いてとても清潔な印象です。大浴場には、目の前に海が広がる露天風呂(石風呂)をはじめ露天でひとり風呂が楽しめる釜湯、壷湯が設けられ、屋内には広々とした石風呂やひのき風呂、泡風呂などがあり、好みのお風呂でゆったりくつろげます。
お湯につかると何とも心地良く、舐めてみると少ししょっぱい。海の温泉として知られる小浜温泉の湯に似た湯触りです。この温泉の泉質は、カルシウム・ナトリウム一塩化物泉といわれるもので、神経痛、筋肉痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、冷え性、疲労回復、慢性婦人病などに効能があるそうです。入浴後は身体が芯から温まり、湯上がりのお肌もしっとりスベスベした感じ。一緒に入っいてたご婦人が、この温泉に通っているうちに腰痛がやわらいだとおっしゃっていました。
「やすらぎ伊王島」の大きな魅力はその安さ。1泊2食付きで7500円から利用できます。食事は地元の海の幸をふんだんに使った鍋や刺身などが好評。日帰りの入浴の場合は、高速船コバルトクイーンの往復分と入浴料金が一緒になったお得なチケット980円(大波止ターミナルで販売)がおすすめです。
ところで伊王島町は、昨日1月4日、「長崎市と合併し、西彼杵郡伊王島町から長崎市の町になりました。この合併を機に伊王島町を訪れる人が増えるといいですね。