第408号【夏にうれしい、皿うどんサラダ】

 残暑お見舞い申し上げます。この夏も長崎の港では伝統のペーロン選手権大会が行われました。炎天下、ドラの音が響くなか懸命に櫂をさばく選手たち。勇壮さに感動しながら、ふと岸壁の一角に目をやると、満開のコスモスが風に揺れていました。海上の熱戦をやさしく涼しげな表情で見守るその姿。すでに季節は次へと向かっているのでした。





 

 とはいえ、まだまだ暑さは続きます。陽がジリジリ照りつけるお昼どきなどは、なるべくガスも電気も使わずにササッと食事を作りたいものです。そんなときにおすすめなのが、パリパリの皿うどん麺に好みの具材をのせていただく「皿うどんサラダ」です。

 

 旬の野菜をはじめお豆腐などの大豆加工品、チーズなどの乳製品、海藻や野菜の乾物、魚介類の缶詰などをうまく組み合わせれば、夏バテ防止につながる栄養バランスのとれたオリジナルな一品が作れます。

 

 たとえば、ボウルにトマト、パセリ、クリームチーズ、ピーナツを適宜刻んで入れ、好みのドレッシングで混ぜておきます。お皿にホウレンソウなどを敷き、その上に「皿うどんサラダ」の麺をほぐしてのせます。そこに、ボウルに混ぜておいたものをトッピングして出来上がりです。



 

 ちなみにトマト、パセリ、ホウレンソウ、ピーナツは、長崎ゆかりの食材です。南米アンデスが原産地のトマトは、江戸時代にオランダ船がはじめて日本に運んできました。当時は赤茄子、唐柿とも呼ばれ、いまのように甘いトマトではなかったようです。地中海原産のパセリも17世紀にオランダ船が運んできたもの。ホウレンソウとピーナツ(落花生)は、江戸時代に唐船が運んできたのが最初と言われています。



 

 さて、具材の組み合わせ次第でいろいろなおいしさが楽しめる「皿うどんサラダ」をもう一品。アボガドとキュウリを合えたものをトッピング。敷き野菜には、水菜、コーン(とうもろこし)、キャベツを使ってみました。このメニューでは、南蛮貿易時代にポルトガル船が運んで来たコーンと、オランダ船で渡ってきたキャベツが長崎ゆかりの食材です。



 

 「皿うどんサラダ」をよりおいしくいただくコツは、具材を一口大よりも少し小さめに刻むこと。パリパリの麺とよく絡み食べやすくなります。手前味噌になりますが、我が社の「皿うどんサラダ」の麺はあっさりとしたパリパリの細麺で、具材やドレッシングの味がひきたちます。また、添付の白ごまドレッシングもぜひお試しください。



 

 口の中でパリパリと麺を噛みくだく音は、心地よい刺激となって食欲をそそります。この夏、好きな食材を盛り合わせて、オリジナルの「皿うどんサラダ」を作ってみませんか。

 

 

◎参考にした本/たべもの語源辞典(清水桂一 編/東京堂出版)、ながさきことはじめ(長崎文献社 編)













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