第348号【龍馬ファンも必見、2010長崎ランタンフェスティバル】
冬のお祭りといえば、「さっぽろ雪まつり」が有名ですが、「長崎ランタンフェスティバル」もすっかり全国的に知られるようになりました。旧暦のお正月(春節)を祝う「長崎ランタンフェスティバル」は、今年は2月14日(日)から2月28日(日)までの15日間行われます。真っ白な雪に包まれた「さっぽろ雪まつり」、朱色を中心とした幻想的な中国色に埋め尽くされる「長崎ランタンフェスティバル」。その対照的な表情は、日本の風土の豊かさを表わすかのようです。
1万5千個にも及ぶランタン(中国提灯)が灯される「長崎ランタンフェスティバル」 は、長崎新地中華街、浜市・観光通りアーケードなど、長崎市中心部を舞台に繰り広げられます。湊公園(メイン会場)、中央公園、唐人屋敷、興福寺、鍛冶市、浜んまちの6つの会場があり、龍踊り、中国獅子舞、中国雑技、二胡演奏などが連日催されます。新年を寿ぐ本場の演技は、迫力満点。今年も会場はどよめきと拍手、歓声に包まれることでしょ う。週末の皇帝パレード(2/20,2/27)媽祖行列(2/21,2/28)も見逃せません。
今年は虎(寅)年。中国では古来、虎は風を操り、従えているという言い伝えがあるとか。湊公園に設けられる恒例の干支の巨大オブジェは、「虎嘯生風(フーシャオ シェンフォン)」というタイトル。その意味は「虎が空に向かって吼えれば、激しい風が起こる」というもので、才能や技能のある人がチャンスを得て奮起、活躍するといったことを表わすそうです。
ここ数年、ほかの会場とはひと味違った黄色いランタンの装飾で注目されている中島川の眼鏡橋周辺。今年は水際の生きものたちをかたどった川に浮かべるタイプの新しいオブジェが登場。子供たちが喜びそうです。また、この界隈には「龍馬とお龍さん」のオブジェもお目見え。龍馬ファンは必見です。
実は、龍馬ファンにとって、今年の「長崎ランタンフェスティバル」は一段と楽しみの多いものになるはずです。というのも、大河ドラマ「龍馬伝」にちなんで、「長崎ランタンフェスティバル」の舞台とも重なる市中心部に、龍馬関連の新しいスポットや催しがいろいろあるからです。
ひとつは、この冬誕生した「長崎龍馬の道」。諏訪神社近くからグラバー園付近まで、街の中心部をつらぬく約3kmの1本道で、沿道は龍馬ゆかりのスポットや観光名所など見所がいっぱいです。道筋には番号を記した案内プレートが辻々に設けられているので、観光の際の道標にも利用できます。また、街歩きの際に携帯するなら、長崎市公式ガイドマップの「長崎龍馬の道」(600円/一部の観光施設で販売)がおすすめです。
さて、「長崎龍馬の道」の道筋には今年初め、観光通りアーケードの一角にオープンした〈長崎まちなか龍馬館〉があります。幕末の歴史や人物を紹介するほか、清風亭(龍馬と後藤象二郎が大政奉還へのきっかけとなった会談を行った料亭)の調度品も展示されるなど、たいへん見応えがあります。龍馬をモチーフにしたグッズやお土産品を集めたショップも好評です。また、亀山社中を復元した〈長崎市亀山社中記念館〉(長崎市伊良林)、大河ドラマ関連の展示物を楽しめる〈長崎奉行所・龍馬伝館〉(長崎歴史文化博物館内/長崎市立山)、亀山社中と交流のあったグラバーゆかりの〈グラバー園〉(長崎市南山手)も、はずせない龍馬スポットです。これら〈4つの施設〉へは、「長崎龍馬パスポート」を利用するとたいへんお得です。今年の「長崎ランタンフェステバル」は「龍馬」もいっしょに、存分にお楽しみください。
◎取材協力/長崎ランタンフェスティバル実行委員会(長崎市さるく観光課内)
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●ホームページアドレス https://www.at-nagasaki.jp/