第323号【2009長崎ランタンフェスティバル好評開催中】

 長崎の冬の風物詩、「長崎ランタンフェスティバル」が開幕しました。中心市街地は、朱色、桃色、黄色のランタンに埋めつくされ、アジアンチックなオブジェがあちらこちらでお出迎え。ランタンの幻想的でやさしい灯りに導かれるようにして歩けば、どこか架空の国に迷い込んだかのよう。いつの間にか煩雑な日常を忘れ、明るい気分になってくるから不思議です。




 旧暦のお正月を祝う、「長崎ランタンフェスティバル」。今年は1月26日(月)から2月9日(月)まで開催されます。中心市街地に点在する会場6カ所(湊公園・中央公園・唐人屋敷・興福寺・浜んまち・鍛冶市)では、今年も中国獅子舞、中国雑技、龍踊り、二胡の演奏など中国色豊かな催しが毎日、行われます。各催しはだいたい夕方近くからはじまりますが、各所で配付されている「長崎ランタンフェスティバル」のチラシやインターネットなどでイベントスケジュールをチェックしてお出かけになれば、見逃すこともありません。




 毎年、大勢の来場者が楽しみにしているのが、メイン会場の湊公園に設けられる干支の巨大オブジェです。丑年の今年は、「富みの牛」を意味する「金牛(キンギュウ)」のオブジェが飾られています。激流を登る鯉と、金牛に乗った中国の貴士の姿をあらわした吉祥図の構成で、その貴士は昔、中国にあった「科挙」という高級官僚登用試験で、厳しい競争を勝ち抜き、筆頭合格した人物だとか。受験シーズンでもあるこの時期、高さ8.4mもあるこの縁起のいいオブジェを見上げれば、受験を勝ちぬく勇気が湧いてくるかもしれませんね。




 ちなみに、干支の巨大オブジェが作られるようになったのは12年前の虎年から。今年で12支が揃ったことになります。昨年子年のオブジェは浜市アーケードの出口の鉄橋に、亥年のオブジェは長崎市役所前にと、各所に設けられているようです。ご自分の干支を探してみてるのも楽しいかもしれません。


 ところで、全部で1万5千個ものランタンを使用する「長崎ランタンフェスティバル」。今年からエコな取り組みも少しずつはじまっています。新地中華街に飾られる朱色のランタンの内500個が、白熱灯から省エネ型の電球型蛍光ランプに取り替えられたのです。明るさはほとんど変わらず、消費電力は少なくなって排出CO2を削減、電球の寿命も長くなりました。これは地元企業の三菱電機オスラム株式会社、三菱電機住環境システムズ株式会社から提供されたものだそうです。新地中華街へお越しの際は、ぜひ、エコなランタンのことを思い出してください。



 カップルに人気の縁結びの神様「月下老人」のオブジェ(浜市アーケード・浜屋百貨店前)をはじめ、歴史ある唐人屋敷での「ロウソク祈願四堂巡り」、土日に開催される「皇帝パレード」や「媽祖行列」、そして眼鏡橋界隈の黄色いランタン飾りなど、今年も見どころ満載です。一番星が輝きはじめる頃、灯りはじめるランタンの景色は、本当に美しいものです。ぜひ、長崎へ足をお運びください。









◎ 取材協力/長崎ランタンフェスティバル実行委員会

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