第207号【長崎さるく博】

 万博とか、博覧会と聞くだけで、何だかワクワクしてしまう。そんな方、多いのでないでしょうか。日本で初めて開催された万博(国際博覧会)は、昭和45年の大阪万博で、以後、沖縄海洋博、つくば万博、国際花と緑の博覧会が開催されましたが、来年はいよいよ「愛・地球博」(愛知博:平成17年3月25日~9月25日)。楽しみですね。


 実は、長崎市でも再来年、『長崎さるく博’06』(平成18年4月1日~10月29日)が開催されます。「さるく」とは長崎弁で、「ぶらぶらとほっつき歩く」という意味で、まち歩きを通して長崎の歴史や文化、風俗、生活を体感してもらおうというユニークな博覧会です。国をあげて行われる万博のように先端の技術を展示したり、パビリオンなどを建ててゴージャスに行うものとはまったく違うもので、「さるく」という人間らしいスローな感覚で長崎を見つめ、市民が中心となって作り上げる日本で初めての「まち歩き」博覧会として注目されています。




 『長崎さるく博’06』が開催される年は、現在、長崎港に建設中の女神大橋や出島復元の第二期工事、歴史文化博物館などが相次いで完成する予定で、長崎市にとっては節目の年。この博覧会で、「観光長崎」の素敵な未来へ向けて第一歩が踏み出せたら最高です。




 長崎の街全体が博覧会の舞台となる『長崎さるく博’06』。今、開催に向けて市の各所で「まち歩き」が楽しくなる仕組みや仕掛けづくりが行われ、準備が着々と進められています。単に散策するだけにとどまらず、遊びたい、学びたいなど、興味や好みに応じて楽しめるように、多彩な「まち歩き」のメニューが用意されるそうです。




 この『長崎さるく博’06』で、大きな役割を果たすことになるのが、「長崎さるくガイド」と呼ばれる地元の案内役の方々です。史跡などの説明はもちろん、地元の人しか知らないとっておきの話もたっぷり聞かせてくれます。


 開催に先駆けて、すでに4つの「まち歩き」のマップが作られ、市役所などで配付されています。内容は、南山手のグラバー園周辺をめぐる「居留地コース」、かつての日本三大花街のひとつだった「丸山コース」、お寺が続く通りや古い民家など風情ある佇まいが見れる「寺町・中島川コース」、かつて庄屋がおかれ長崎の中心地として栄えた「鳴滝・新大工コース」。それぞれのマップには、史跡やいろんなお店などの情報が盛り沢山で、いずれもスタートからゴールまで約1時間半ほどでめぐることができます。マップを手に入れて、健康づくりのウォーキングがてら歩いてみませんか






 プレイベントも今年10月23日~11月23日と2005年7月30日~10月16日に行われます。今年のプレイベントの期間中は、長崎銀細工、長崎刺繍、ステンドグラスど長崎の伝統工芸を体験できる催しなど長崎の文化に触れる催しが目白押しです。

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