第145号【理由ありユ~レイは甘いもん好き?!】

 先週は早々と台風6号が九州地方を襲いましたが、皆様の地域はいかがでしたか?  被害に遭われた方には心よりお見舞いを申し上げます。 さて季節的にはこちらも少々早めですが、今回は長崎に伝わる昔話「飴屋の幽霊」をお届けします。 ひゅ~~(m --)m


 時は江戸時代中頃、長崎の麹屋町にある一軒の飴屋に、夜な夜な飴を買いにくる女。 不審に思った主人が後をつけていくと、女は墓場の中で消え、そこから赤ん坊の泣き声が!  急いで墓を掘り返すと、飴を買いに来ていた女の亡骸に抱かれるように生まれて間もない赤ん坊…。 母親の死後、生まれた赤ん坊を幽霊となってまで育てたという、 母の深い愛情と命の大切さを伝える民話として、光源寺(長崎市伊良林)に伝えられています。


 光源寺には、幽霊の木像や掛け軸があり、毎年8月16日に開帳して飴を供えます。 この時、お参りに来た方々にも飴が配られ、お参りすると安産になるとか、 この飴を食べると母乳がよく出るという、ご利益があるそうです。


 さてさて、幽霊話の続きです。 母の墓の中で生まれた赤ん坊は、父親に引き取られ、大切に育てられたそうで、 そのお礼に再び幽霊が飴屋の主人の枕元に現れ、当時水不足で困っていた町の人のために水の出る場所を教えます。 そこは幽霊井戸と呼ばれ、町の人たちは幽霊に感謝しながら大切に使いましたとさ。 なんだか心がほんわか温まる長崎の幽霊のお話でした。 (^^;全国ニモ似テイル話ガアルソウデス。




▲子育て幽霊の民話と

幽霊像がある光源寺



▲幽霊井戸の

あった場所



▲飴屋があった

麹屋町の一角

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