第140号【チャッチャカ・ちゃっちゃ・長崎のお茶!!】
夏も近づく八十八夜♪ 新茶のおいしい季節ですね。 長崎とお茶の歴史は古く、平安時代末期の頃、 遣唐使の時代に禅僧・栄西が大陸から平戸の地に禅とお茶を持ち帰ったのが始まりで、 それらが後に本格的なお茶の栽培として、全国各地に広まったといわれています。
幕末には、長崎市油屋町に住む大浦慶(おおうらけい)という女性が、 日本で始めてお茶の貿易を手がけ、一代で巨万の富を築きました。 当時、世界市場においては、お茶は嗜好品として珍重され、 日本に来た外国商人たちは、喜んで日本緑茶を買い求めたそうです。 かの有名なトーマス・グラバーも、大浦海岸居留地に、大規模な製茶工場を建て、お茶を輸出しました。
長崎県産のお茶は、霧の発生しやすい山間で主に生産されており、 その代表的な銘柄には「そのぎ茶」と「世知原茶」です。 ともに「蒸製玉緑茶」で深みの有るふくよかな香りが特徴です。 八十八夜、つまり5月の初旬に収穫される新芽が、一番茶。 梅雨明け後、7月に収穫されるのが、二番茶。最後に8月ごろに収穫されるのが三番茶。 美しい緑色と格別の香りが味わえるのは一番茶。 二番茶、三番茶となるにしたがって、黄色になってきます。黄色はカテキンの色。 動脈硬化、老化防止、発ガン性予防などの効果があるといわれるカテキンが一番多く含まれるのは、三番茶です。
お茶をおいしく入れるコツは、一杯分をじっくり愛情込めて入れることだそうです。 さて、とっておきの一杯を、あなたは誰に入れてあげますか?
▲美しく刈り込まれた
緑の茶畑
▲摘みたての
生茶(なまちゃ)
▲生茶を蒸しているところ