第114号【路面電車(5系統・石橋~蛍茶屋)】

 長崎の路面電車は市中心部をこまやかにつなぐ足。 市民生活にも観光にも欠かせない大切な存在です。 今回は5つの路線系統の中から観光客の姿がもっとも目立つ「5系統・石橋~蛍茶屋」をご紹介します。 ( ’∇ ’)/長崎観光スルナラ要チェック!



▲蛍茶屋で発車を待つ電車


 グラバー園へ行く唯一の路線で、 沿線には観光スポットがたくさん点在するこの「5系統・石橋~蛍茶屋」は全長3.5km。 所要時間は約18分と、とても短い区間です。ルートを簡単に辿ってみましょう。 まず孔子廟やグラバー園のすぐ近くにある始発の『石橋』、『大浦天主堂下』を経て、 長崎港を一望する『大浦海岸通り』、そして長崎駅方面へ行く1系統の路線と接続する『築町』へ。 ここで乗り換えする際、忘れずに「乗りつぎ券」を貰えば目的の電停迄100円で行けます。 ┌( ^^)┘新地中華街ハ築町カラ徒歩1分



▲唯一の単線区間

大浦海岸通り-石橋


 『築町』から繁華街のある『西浜町』、そして眼鏡橋や寺町界隈へ行くのに便利な『賑橋』、『公会堂前』、 長崎市民の総鎮守『諏訪神社前』、シーボルト記念館が近い『新中川町』を経て、終点『蛍茶屋』へ到着です。 『蛍茶屋』の名前は江戸時代から大正にかけて、その辺りに蛍茶屋という名の料亭があったことに由来しているそうです。 当時の人々はここで宴会を催したり、長崎街道に入ってすぐのところにあったため旅立つ人を見送ったりしていたそうです。


 この「5系統・石橋~蛍茶屋」でもっとも特長的といえるのは 始発『石橋』~『大浦天主堂下』~『大浦海岸通り』が全路線の中で唯一の単線区間だということです。 『築町』方面から『大浦海岸通り』に来た電車は、先に『石橋』へ入った電車がもどって来なければ、先へ進めません。 長崎の路面電車は「信号待ち」もしますが「電車待ち」もするのです。 ( ’ー ’)電車ノ信号待チッテ、珍シイ?


 この路線では数カ月前、大きな変化がありました。 『公会堂前』の電停にあった陸橋が無くなったのです。それに気づいた時はホントにうれしかった。 電停を利用する度に陸橋の階段を昇り降りするのは、誰にとってもキツイこと。 陸橋のない電停を選んで乗り降りする人もいるといいます。 目の前に市民が集う催しの多い長崎公会堂や市民会館があるので、これからますます利用客が増えることでしょう。



▲陸橋がはずされて

スッキリした公会堂前


 近年、陸橋がとりはずされた電停は他にもいくつかあり、電停自体もきれいに整備されて来ているようです。 利用者にとってはうれしい限りです。

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