第103号【白亜の神ノ島教会へ】
今回は長崎港の入り口の岬に建つ「神ノ島教会」(所在地/長崎市神ノ島町)を訪ねました。 長崎市中心部から少し離れたところにある神ノ島へは、バスが便利です。 長崎駅前から乗り込んだ『神の島~教会下』行きのバスは、稲佐山の裾野を左手に行き、 三菱造船所を経て約25分ほどで終点『教会下』へ到着します。 (‘ ∇‘ )/意外ニ、近イ
▲青空に際立つ
美しさの神ノ島協会
降り立った神ノ島は観光客の姿も見られない静かな海辺の町。 ここは地名からも想像できるようにかつては小さな「島」でしたが、昭和42年の埋め立てにより陸続きになりました。 バス停から山手を見上げると荘厳な雰囲気の「神ノ島教会」がありました。 急な階段をのぼり教会へ行ってみると、長崎港の沖合いや対岸にある町、 そして長崎港内に出入りする船が白い波をたてて気持ちよさそうに走る姿が見えます。 神ノ島教会はまさに航海に出る人の安全を見守るかのようです。 <(‘ o‘ )ナカナカノ景勝地デス
青空にくっきりと映える真っ白な外観が特徴の神ノ島教会は、 同じ長崎市内にある国宝の大浦天主堂(1864年築)の次に古い教会で、 フランス人ジュラン神父によって設計された由緒ある建物です。 明治30年(1897)に造られたものですが、それ以前は木造の仮教会(明治9年築)があったそうです。
建築学的にも珍しい神ノ島教会は、れんが造りの平屋建て。 創建当初、表面は漆喰で塗られでしたが、現在は石灰・セメントが塗られています。 中に入るとこうもり傘のように弧を描くいくつものアーチが天井を支え、 窓枠には赤・青・緑・橙・黄色などの古めかしい雰囲気のステンドグラスがはめ込まれていました。
▲神ノ島教会の内部。天井、
ステンドグラスも美しい
地元の人によると、教会はあちこち改修されているけれど、海側のステンドグラスは昔から変わらないものだそうです。 (☆o ☆ )キレカァ・・
近くには神ノ島教会と共に船の航海を見守る大きなマリア像もあります。 地元でドンク島と呼ばれる小さな岸壁の上に建つそのマリア像は、 昭和24年、聖フランシスコ・ザビエル渡来400周年を記念して建てられました。 現在のマリア像は2代目で昭和59年、老朽化を機に、大勢の漁船員を抱える地元の水産会社の支援で再建されたものだそうです。
▲船の航海を見守る
美しいマリア像
ところで神ノ島教会はずいぶん昔、俳優の故・上原謙(加山雄三さんの父)さんが挙式を上げた教会として地元では知られています。 知人や友人の多い都会ではなく、わざわざこの地を選んだのは、都会の喧噪を離れ、静かにおごそかに愛を誓いたかったからかもしれません。 (‘ ◇‘ )LOVEガ永遠デ、アリマスヨウニ
※参考にした本/長崎の教会(発行:カトリック長崎大司教区司牧企画室)