第77号【湯どころ、小浜(おばま)めぐり。】


 “お寒いですね、温まりたいですね“というわけで行ってまいりました、温泉へ。場所は、湯どころ・島原半島の小浜。長崎駅から車で70分と気軽に行ける小浜は雲仙岳のふもと、橘湾に面した海辺の温泉地です。海岸沿いには旅館やホテルがズラリと軒を連ね、あちこちの道端からは湯煙がモクモク出ています。ここは江戸時代から続く歴史ある温泉街。街を歩けば、ちょっとひなびた古き良き風情が漂っていて、いかにも温泉に来たぞーって感じになります。o(^-^)oワクワク



▲いかにも温泉街という

風情が漂う「小浜温泉」


 安くて料理もおいしいと評判の国民宿舎に着くと、露天風呂へ直行。屋外ならではの開放感と、とろけるような湯触りに極楽気分。小浜温泉の泉温は80~100度と高温で泉質は食塩泉。なめるとちょっとしょっぱい。でも海水のようなベタベタ感はなく、ホントにいいお湯でした。婦人病や神経痛、リューマチに効能があるそうですよ。(※^^※)湯アガリ、ホカホカ。


 ところで小浜温泉は橘湾に沈む夕日の美しさでも有名なところで、昔から多くの著名人が温泉と夕日を堪能しに訪れています。歌人・斉藤茂吉もそのひとりで『ここに来て落日(いりひ)を見るを 常とせり 海の落日も 忘れざるべし』という歌を残しています。今回は曇天だったので夕日は楽しめませんでしたが、いつか露天風呂につかりながら夕日を眺めるという絵に描いたようなシーンを経験したいなと思っています。 ( -_-)誰ト? (〃∇〃) ヒミツ☆


 さていつもなら温泉に入って、食べて、飲んで、帰るところですが今回は観光名所をいくつか訪ねてみました。まずは温泉街から少し離れた小さな海辺の人里にある「金浜眼鏡橋」へ。この橋は長崎の石橋群とよく似たアーチ橋で、1846年にかけられもの。それ以前は木橋を何度もかけては流されていたそうですが、石橋になってから150年あまり、今も現役です。(“)サスガ、メガネ橋



▲丈夫で長持ち「金浜眼鏡橋」


 次に大正時代から昭和初期にかけて愛野~小浜間を走っていた『小浜鉄道』の跡へ行ってみました。バスとの競争に負けて廃線になったという線路跡は、今では海辺を走る絶好のドライブコースになっています。途中には「緑のトンネル」と呼ばれる、切り通された道路上に木々が覆いかぶさりトンネルのようになった所があります。150mほど続くこの通りは、新緑の季節はたいそう美しいそうですが、今はちょうど冬枯れの季節。それでもなかなか素敵なトンネルでした。



▲新緑が楽しみな「緑のトンネル」


 最後は『小浜町歴史資料館』へ。ここでは江戸時代から代々、小浜温泉の管理を引き継いだ「本多湯太夫(ほんだゆたゆう)」の紹介をはじめ、昔懐かしい温泉グッズなどを展示。小浜の歴史やそれを支えてきた人達の努力が良く分かり、私たちが今こうして温泉を楽しめるのも、この地を愛した人々のおかげなんだなぁと、しみじみ込み上げて来たのでした。(\∪∪/)資料館ノ方、オ世話ニナリマシタ。

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