第40号【遠藤周作文学館へ】

 我が社では、10年ほど前から「長崎の歴史と文化を学ぶ会」ということで長崎に関わるいろんな事をテーマにした講座を(隔月開催、参加無料)開いています。つい先日行われた第55回目のテーマは『遠藤周作と長崎』でした。講師は長崎県外海町(そとめちょう)にある『遠藤周作文学館』(H12年開館)の専門研究員の方。“遠藤周作と長崎との関わり”やキリシタン弾圧を通して心の深淵を描き出した代表作“「沈黙」について”などのお話がありました。あらためて長崎の歴史や人間について考えさせられる、たいへん興味深い内容でしたよ。(“)理解デキタト?((^,^;)ノ


 実はコラムの読者の方からも「遠藤周作文学館」について知りたいというグッドタイミングなリクエストもあったばかりで、さっそく次の休みに「遠藤周作文学館」へ出かけて来ました。(^ー^ )アクションはハヤイ!



▲遠藤周作文学館(長崎県外海町)


 長崎市内から車で西彼杵半島の西側を通る国道202号線を30~40分北上したところにある遠藤周作文学館(西彼杵郡外海町)。ちなみにこの202号線は別名「サンセットオーシャン202」と呼ばれ、五島灘に沈む夕日を眺める海岸線が続く県内屈指のドライブコースなのです。(^^/絶景デス


 もしバスを利用するなら、長崎・新地のバスターミナルから「瀬戸板の浦」行きに乗り「黒崎支所前」で下車、そこから約5分ほど歩きます。バスだと所要時間は約1時間ほどです。(^◇^)バスも又よし


 長崎市から外海町へ入ると、海が眼下に広がり山の緑とともに豊かで素朴で静かな自然の風景が続きます。どこかひそやかな佇まいを感じさせる外海町はキリシタンの里として知られ、小説「沈黙」の舞台となったところです。「遠藤周作文学館」は海も山も一望できる見晴しのいい丘の上にありました。



▲自然が豊かな外海町


 観覧料350円を支払って館内(開館時間:午前9時~午後5時)へ。生前の愛用品や膨大な蔵書が収蔵され、作家の生涯と足跡をたどる写真パネルや小さな字でぎっしり書かれた生原稿などファンにはたまらないものが多数展示されていました。ちょうど1周年記念企画展「作家の書棚より~書き込み本と狐狸庵(こりあん)アルバム~」が開催中(11月30日まで)で、創作の過程を垣間見られる資料をじっくり見ることができましたよ。ところで外海町にはこの文学館とは別の場所に遠藤周作ファンが訪れる場所があります。1987年に建てられた文学碑「沈黙の碑」のある丘です。除幕式の際は、夫妻で出席されたそうです。(¨)見たかったナ・・。


 いつになく静かに物思いにふけった帰路、あいにくの曇りで夕日は見られませんでしたが、視界いっぱいに広がる濃紺の海は何だか心にしみる美しさでした。ふと浮かんだのは「沈黙の碑」に刻まれた言葉。『人間がこんなに哀しいのに主よ、海があまりに碧いのです。』(><)奥ガ深スギル~



▲沈黙の碑(出津文化村内)


「遠藤周作文学館」と外海町の情報はこちらからもどうぞ。

http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/endou/

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