第24号【春告げお菓子、桃カステラ】

 今日はバレンタインデー。最近では景気を反映してか義理チョコがめっきり減り、本命だけに贈るという人が多いのだそう。私はというと父、近所のおじいさん、将棋を教えてくれた仕事先の人など、日頃、お世話になっている方々に感謝チョコを贈るつもりです。[“]┌ホンメイ、ナシ!


 さて暦では立春が過ぎました。さすがにコートは手放せないものの、毎日少しずつ寒さがゆるんでいくのが感じられます。春はすぐそこに来ているんですね。この時期になると長崎の街角には、桃カステラの「御予約承り中」という看板が出はじめます。長崎では桃の節句に「桃カステラ」をいただく習慣があるのです。(*'-'*)Peach Castella !?



▲桃カステラはとても愛らしい

お菓子なのです


 桃カステラは、その昔、南蛮貿易で栄えた頃に伝わった「カステラ」と、中国で不老長寿の果物として珍重された「桃」が、異国情緒という長崎独自の風土の中でアレンジされて生まれ、生活に溶け込んでいったものです。カステラの上に桃を描いたフォンダン(砂糖)を載せたその姿はとても愛らしく、また昔懐かしい素朴な甘さで、今も長崎を代表するお菓子として親しまれています。



▲ランタンフェスティバルで

桃を使われたオブジェ


 それにしても桃のぽってりと優しい姿形、そして良い縁起を担いだ桃カステラは、子供の健やかな成長を願う桃の節句にはぴったりです。桃の節句だけでなくさまざまなお祝い事でも贈ったり贈られたりしています。(^▽^)エンギモノ。


 ところで桃カステラは、洋菓子、和菓子、中華菓子のどれになるのでしょう?う~ん、わかりません。でもその無所属の力強さで、地元ではケーキ専門店でも和菓子専門店でも作られています。(・_・?)和洋中、ドレカシラ?


 さてさて長崎ではこの季節、「桃かまぼこ」なるものもお目見えします。日本でも有数の漁獲量を誇る長崎はかまぼこも特産品のひとつ。桃かまぼこがあっても不思議ではありません。これもやはり桃の節句の、祝いの膳を飾るものとして作られているようです。他にも探せば「桃○○○」なんていうものがいろいろ見つかるかも知れません。(^.^)モモヅクシノマチ?



▲「桃かまぼこ」発見!

こちらも可愛く、一口サイズ


 私の近所のおじいさんは、ハートの形を桃の形と表現します。最初聞いた時は??だったけれど、確かにハートとも言えなくはありません。よし、今日は、チョコレートではなく、桃カステラをあげよう!柔らかくて食べやすいし、おじいさんにはもってこいですもんね。それに不老長寿の縁起ものでもあるし…。

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